CDG-HNDな遠距離国際恋愛日記

パリと東京。Aさんとわたし。

Transferwiseを使った国際送金の話

これからもIBANが必要になるかもしれないので、欧州に銀行口座を作りました。

 

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さて口座ができてみると、本当にIBANに送金ができるのかを試したくなるのは人情です。更に調べてみると、フランスでの口座は最初に自己資金移動が必要であると銀行のサイトにも書いてあります。これはわたしの名義でどうにかして送金しなくてはなりません。

ところでわたしの記憶する限りでは、日本からの海外送金はめちゃくちゃ面倒くさいのです。

 

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そこで今回は、TransferWiseというイギリスのサービスを使ってみました。

(今回も重要な注:これはわたしにとって実験的な内容です。TransferWiseを宣伝するつもりはありません。)

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「休暇は終わった」の話

秋の空です。パリはずいぶん涼しくなりました。雲が流れるスピードが速くなって、一日に様々な気象が楽しめるようになってきました。

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秋の空

多くの人がパリに戻ってきて、街にも活気が戻ってきました。わたしはパリに住んでいる友人から「パリに戻ってきたよ」というメッセージをもらいましたので、週末に会えそうです。

Aさんはといえば、今朝お仕事上のEメールを受け取って、締切が1つ増えました。たださえ忙しいのに、Aさん大丈夫かしら。そう思っておりましたら、どうやらやっぱり大丈夫じゃない様子。

「今日で休暇はおしまいだから」

Aさんはそう言います。待ってください。わたし達は毎日パリで作業していたじゃないですか。Aさんは職場にでかけていましたし、わたしは図書館通いでしたよ(OK、認めましょう。週末には友人が訊ねてきてくれたり、長い休みをとってミュンヘンにでかけたりしておりましたけれども)。

どうやら週末を作業に振り分けて、毎朝6時に起きて作業する毎日に変え、お夕飯デートはもうおしまいのようです。な、なるほど。

「出張中も仕事のあとのデートとか観光は最小限にする」とのこと。

 

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わたしはAさんのお仕事中に作業して、夕方から観光しようかなと思っていたので、ちょっとしょんぼりです。

さらにウェディングフェア行きもなしになりそうです。「どうしても行きたければ、1人ででかけて、写真をいっぱい撮ってきてね」とのこと。

 

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それは……つらい。カップルだらけのフランスで、男子独り言葉も通じないフェア会場を回るのはつらい。ブログのネタを探しにいくだけなら、それでも良いのかもしれませんけれど、このブログのためにそこまで身を切る必要があるかどうかも自信がありません。

「行きたいね」「やりたいね」と言っていたものがどんどこ現実に流されていく感じがしますが、まあちゃんと休暇を取らずに、会う回数を増やす作戦に出たことの副作用なのですからしようがないですね。

 

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さて、作業しましょう。

日本語コースの話

Aさんは日本語を、わたしはロシア語を勉強しようとしているわけです。わたし達は英語で会話すれば良いわけですけれど、わたし達の家族はそういうわけにはいきません。どこで暮らすにせよ、相手の母語をある程度覚えることは必要なことです。

 

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独学の難しさ

Aさんは日本語のテキストブックを買ってみたりしていますが、なかなか勉強が前に進みません。

 

GENKI: An Integrated Course in Elementary Japanese I [Second Edition] 初級日本語 げんき I [第2版]

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わたしもロシア語のテキストブックをAさんに頂いたり、ラジオを聴いたりしていますが、「こんにちは」「お目に欠かれて光栄です」から先、ちっともロシア語がわかるようになりません。

 

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Aさんの決断

そんな中Aさんが決断をしました。パリ市の提供する日本語教室に参加することにしたのです。

パリには9月に登録できる語学のコースがあるのだそうで、これがかなり割安で語学の勉強ができるのだそうです。(フランス語がわかれば、検索して、リンクをここに転記すると、読者の皆さんのお役に立ちそうですが、残念ながらフランス語ができないので難しいのです。)

昨年は登録期間をちょっとの差で逃したAさんですが、今年はきちんと登録できたようです。いくつか教室があるそうなので、どこの学校の教室になるかはわからないようですが、ちょっと楽しみにしたいと思います。

ちなみにAさんのお母さんは

Aさんのお母さんは英語の先生をなさっているそうですが、日本語にも興味があるようで、多くのテキストブックを集め始めているようです。中にはお母さんのおすすめもあって、Aさんがその文法書をもらって帰ってきたりしています*1

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お母さんのおすすめ

わたし達も負けてはいられません。 

*1:これ使ってロシア語の勉強できるかしらと思いましたけれど、それにはロシア語が難しすぎました。世の中うまくはいかないものです。

新学期の話

フランスで新学期が始まりました。みんな休暇から戻ってきて、街に子どもたちが溢れる時期になりました。にぎやかなパリです。

工事が終わった

もちろん夏休みが終わりましたので、街中の工事も終わりです。

 

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休暇から戻ってみたら元通り。それがきっとパリの理想なのでしょう。列車はダイヤ通りに走り、道の通行止めが減りました。

図書館が空いている

わたしと言えば今日も図書館におります。

 

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9月になってからポンピドゥー・センターの図書館の入口が少し変わって、戸惑ったりしながらも、「今日は行列が短いなあ」と思っておりました。さっさと行列を進んで、荷物検査を済ませて、閲覧室に入りましたら、驚きました。非常に静かなのです。

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空いている


わたしの座っているテーブルの列は、4人がけのテーブルが4つ無人です。これは集中して作業できそうじゃありませんか。

そうです。夏休みで作業を図書館でしていた学生諸氏が大学などに戻っていったので*1、公立図書館が空いているのです。

涼しくなった

新学期の開始とともに、パリにも秋の気候が来ました。

空に占める雲の量が増え、気温も20度を超えたり超えなかったりです。雨がふらなければいい天気。そんな毎日が始まります。それでもまだ秋分の日の前ですから、日は長いのですけれど。

今日の格好は、Tシャツにフリースのセーター。レイヤーを作って、室内と室外で脱ぎ着ができる格好が必須です。レイヤーをどうするかを考える毎日。懐かしい気持ちになります。

 

*1:わたしが例年使っていた大学運営の図書館も改修工事が終わって、通常開館になったはずです。

コルシカのチーズの話

先週水曜日の晩のお夕飯を近所のビストロでの夕飯デートにいたしました。

何しろパリに来てから、タルタルステーキを食べていませんでしたので、タルタルステーキがとても食べたかったので、フレンチのお店をリクエストしました。 

インターネットで調べて評判の良さそうな場所を、見つけました。ところが最初に出かけたレストランは夏休み。もちろん8月ですから、驚くには値しませんね。

 

 

というわけで街をウロウロしまして、雰囲気の良さそうなレストランに入りました。

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火曜日のマルシェの話

パリに戻って日常生活に戻ろうとしております。

日常生活に戻ろうとしても

ところが今週は国立図書館がお休みです。先週年間パスを登録したときに宣言されたんですもの。

 

登録が完了したところで、デスクの方が言いました。 「今週金曜日から、来週の日曜日までお休みですから、注意してくださいね」

がーん。

夏休みは夏休みの話 - CDG-HNDな遠距離国際恋愛日記

 

そして頼みにしているポンピドゥー・センターの図書館は火曜日が週休日。夏休みなしに働いているわけですから、週に1日の休館日は正しいと思うのです。文句は言いません。

最後の頼みの綱、Aさんが住んでいる街の図書館ですが、ウェブサイトが未だに8月31日までの夏休みスケジュールのみが掲載されています。水曜日と土曜日のみ開館! わお。電話をかけても、自動音声が夏休みの開館スケジュールを教えてくれるばかりです。

というわけで今日は自宅作業の日になりました。というわけでAさんを駅まで見送って、おうちに逆戻り。

帰り道のマルシェ

Aさんのうちに戻る途中で市場の立つ広場を覗いてみると、どうやら火曜日は市の立つ日のようです。あら素敵。

せっかくですから、Aさんにサプライズをいたしましょう。だんだん回数を重ねてきて、驚きファクターが減ってきていますが、「マルシェで花買う男子」というキーワードがちょっと気に入ったので、迷わず前回伺った花屋さんに行きます。

 

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店先の花の並びも随分変わりました。ひまわりは姿を消しました。秋っぽい花も並んでいます。しかし今日はクラシックでいつでも店頭にある花(それでも本当は秋っぽい花)を選びました。

バラの花束です。

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秋だもの

さてわたしは作業に戻らなくてはなりませぬ。
机の上の花を眺めながら、もしかしたらこれはAさんへのサプライズではなくて(そして決してこのブログのためでもなくて)、わたしの作業の気分転換のためにあるのかな、と思ったりします。

パリの匂いの話

街にはその街に独特の感覚的刺激があるように思います。

東京の音

飛行機で東京についてすぐに気がつくのは、音です。もちろん日本語がわかるようになるということもありますけれど、もっと「耳につく」のは、自動音声です。なんとなく「ビッグシスター」と呼びたくなるほど、四方八方から自動音声が流れてきます。搭乗口を降りて最初のエスカレーター、パスポートコントロール、税関、駅……自動音声に囲まれながら、徐々に前に進んでいく感じ。これがわたしにとっての東京です。

わたしは自動音声が苦手なのですけれど、必ずしも自動音声が悪いものなわけではないのでしょう。自動音声が役に立つことは多くあると思います。 標準化された聞き取りやすい発音で注意喚起することのポイントはあると思います。

パリの匂い

わたしがパリについて一番に感じるのは匂いです。空港について一番に感じるのが匂いの情報が多く入ってくることです。色々なものが渾然一体となって「何の匂い」というのが言えないような匂いによって、嗅覚が刺激されると、「ああフランスに来たなあ」と感じます。そしてこれが必ずしも不快ではないというのも面白いです。

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先を急いでいなければ、路地に入ってみたくなる

パリの街に出ても、この匂いの感じは変わりません。

それぞれの店先からは商品の匂いがしてきます。パフュームなどあきらかに匂いがする場所だけではなくて、チーズ屋さんと薬局とコーヒー屋さん、それに服屋さんにも匂いがあります。それだけではなくて路地に色んな匂いが渾然一体となった空気が漂っているのです。これはドイツとも違う雰囲気です*1

不快かというとそういうわけではないのですが、山の空気のように「では、大きく息を吸って!」という感じでは全然ないです。むしろ東京での自動音声で耳が疲れるのと同じで、鼻が割と忙しくてちょっと疲れる気がします。

郷愁

それでもシャルル・ド・ゴール空港で飛行機を降りた瞬間、鼻がヒクヒクとして、「ああパリだなあ」と思う感じは実はとても嬉しい。懐かしい友人に会ったような気がするのです。そしてしばらくすると、以前の通り、鼻が忙しい日常に慣れるのだと思います。

きっと東京にもどったら、この匂いを懐かしく思うんでしょうね。

*1:陸続きの隣国同士で違うんだから、「欧米」なんて単語には意味はない……わたしは常々そう思うんですけれど、その話はまたおいおい。