住民登録なしに銀行口座を開く話
(注意:今回の記事は、わたしにとっても実験的な事柄についてです。後にも書きますが、レビューも割れています。この記事はN26銀行をポジティブに評価した記事ではありません。)
今回のドイツ旅行で無事に小切手が現金化できました。
珍しいプロセスにもかかわらず、金曜日に手続きして月曜日には友人の口座に無事に送金があったようです。ありがたい。
それもこれも日本の銀行がIBANシステムを採用していないからです。
IBANコード(英語: International Bank Account Number)とは、銀行口座について、所在国、支店、口座番号を特定するための国際標準である。欧州銀行規格委員会により採択された後、ISO 13616:1997として規格化され、ISO 13616:2003が最新の版である。2008年1月現在では欧州を中心とする約41か国で使用されている。
欧州にある送金元は残念ながら、IBANコードのない銀行口座には送金できず(指図式線引)小切手送付になります。そして日本の銀行では手数料が高額なだけでなく、ほとんど扱い銀行がないのです。
欧州に銀行口座を持ちたい
というわけで、欧州に銀行口座を持ちたい気持ちが盛り上がってきました。しかしわたしの知っている銀行は大抵住民登録(または住所の証明)を必要とします*1。ということは、わたしにはそれらの銀行の口座は手に入りません。
それでも、とにかくIBANコードがついた口座がわたしは欲しいのです。
N26銀行
Aさんとネットを検索したところ、N26というドイツの銀行が欧州に郵便物の送付先があれば、口座が開設できることがわかりました。この口座には、ドイツのIBANコードがつきます。
良さそうなところ
さらに欧州内の送金が無料で、ユーロ圏内のATMの利用が毎月5回まで無料です*2。めったに使わない口座ですから手数料がかからないのが嬉しいです。
しかもすべてオンラインで手続きが完了するのも嬉しいです。手続きは英語かドイツ語でできます。
ただしレビューは割れている
何もかも良さそうに見えますし、レビューサイトの平均も悪くないのですけれど、5つ星か1つ星のどちらかにきっかり分かれているのが気になります。
1つ星のレビューアーが主に不満に思っていることは、次の2つです。
- カスタマーサービスが非常に悪い
(なにか問題が発生すると解決できないかもしれない) - よくわからない理由で銀行がときどき口座を凍結することがある
(そして問題1に戻る)
明らかにメインバンクとして使う銀行ではありません。長期的な貯蓄にも向かないでしょう。送金を受けて、すぐに信頼できる口座へ送金するなり、お小遣い程度の金額を電子決済するお財布として使ったりするのが良いようです。
手続き
手続きは、アプリをダウンロードして、進めます。
必要なもの
登録には
- 欧州の住所(日本のものではダメです)
- 電話番号(日本のもので大丈夫です)
- 身分証明書(パスポートで平気です)
が必要になります。
テレビ電話
これらを準備してアプリで作業をすると、テレビ電話でのインタビューが始まります。インタビューは英語で受けたのですが、10分ほどで完了しました。パスポートの写真と、わたしの写真を撮影された後、パスポートとわたしが一緒に映っているかどうかのテストおよびパスポート偽造防止の施されたところのチェックが行われます。
カードの送付
手続きが終わると、マスターカードのデビットカードが発送されるというEメールが送られてきます。「送付にかかる期間が14日程度」と言われましたが、金曜日に手続きが完了して水曜日には届きました。
最後にカードのアクティベーションを行えば、利用できるようになります。