CDG-HNDな遠距離国際恋愛日記

パリと東京。Aさんとわたし。

100人の招待客の話

Aさんはときどき「または友人(または同僚)を2人招待したから」と言い出します。

 

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最近では「そうなんだ。どんな人」と簡単に訊けますが、最初のうちは非常にびっくりしたものです。まだ何も詳細が決まっていないのに、じゃんじゃか友人とその場のノリでお誘いをしてまわっているように思えたからです。

 

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心配ですよと伝えたら、Aさんは案外クールに「でもこの人たちほぼ間違いなく来ないよ」と言います。なんと来ないと分かっている人たちに声をかけていたのです。なんでまたそんなことをしているのでしょうか。

ロシア時代の友人たちを中心に、電話したり会ったりしているときに、どうやら婚約したことを話し、指輪を見せびらかして、褒めてもらって、そのついでに誘っているみたいです。「指輪すごく褒めてもらえたの」とか言いながらご機嫌なので、それは良いことなんですけれど、来ないとわかっていても誘うんですね。

 それともそういうものなのでしょうか。何分初めてなもので、よくわかりません。

バランス

Aさんが友人たちに「2021年2月頃よろしくね」的なことを言っている理由は他にもあるようです。「『わたしとわたしの両親、対、あなたの100人の招待者』という状況は絶対嫌」なのだとか。たしかに、それは気後れしますよね。

両家のバランスは日本の結婚関係の情報でもよく話題に上がっています。「Aさんの側のご友人がなるべくたくさん来てくだされば、バランスになる」という考え方も確かによくわかります。

100人呼べるか

……ってちょっとまってください。100人? 職場に毎日顔を合わせる上司も同僚もなく、オフラインの友人が東京にほとんどいないわたしに、100人は無理ですよ。「100人は比喩! 東京でやったらあなたのほうが知り合い多いでしょう」とAさん。それも、若干怪しい。今のところ、わたしが誘ったのは日本で3人、ドイツで4人……そのうちドイツの友人は(休暇調整できないかやってみるそうですが)かなり難しそうです。

「冠婚葬祭で人柄がわかる」と仰る方が見ると、わたしなぞおそらく、人柄に難ありな人物なのではないか。心配になります(が、「冠婚葬祭で人柄がわかる」と仰る方に何を言われても実際にはあまり気にならないような気もしています)。

人数が少なくなりそうなのは、人見知りなのもありますが、20代と30代に引っ越しを繰り返している間に、「去る者は日々に疎」くなっていく人の数がどんどん増えてきてしまったことがあります。高校大学の頃の知り合いは就職して忙しくなり、それでも付き合った仲間たちはドイツへの引っ越しで会えにくくなり、ドイツでできた友人は、フランスの引っ越しで会えなくなり、フランスでできた知り合いは東京に越してコンタクトが途絶え……。難しいものです。

というわけで、Aさん、心配することはありません。我々の招待客のバランスは必ずや取れます。もしかしたら、Aさんのほうが友人が多いかもしれませんし。

誰がお客なのかの話

ウェディングフェアに行きたいのです。しかもパリのウェディングフェアなんて、ブログの記事にするのになかなかよいでしょう……という話をしました。

 

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そのときにみつけたのは、Salon du Mariage á Parisというイベントです。6月の記事では、ここにでかけてみたいという話をしました。

 

www.lesitedumariage.com

 

このイベントは招待制なので、招待状の発給をうけなくてはなりません。フランスに住所と電話番号があるAさんに頼まなくてはならないのですが、Aさんも忙しく今日まで作業できませんでした。

そして今日、無事に招待状が発給されて、スマートフォンをかざすと入れるQRコードが送られてきました。これで無事に9月にウェディングフェアに遊びにいけますよ。嬉しいな。

からくりが透けて見えるような、見えないような

招待制のイベントなのはいいのですが、このイベントの招待状はなぜかフランスに住所と電話番号がないと申し込めません。そのせいで、(フランスに電話番号がない)わたしが申し込もうとしても、弾かれてしまうのです。

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パリは屋根が素敵


欧州で最も大きな都市であるパリにあまり似つかわしくないこの仕打は、いったいなぜなのかしら。考えてみました*1

無料イベントですから、おそらく、企業は参加費用を払っているはずです。ということは、主催者が招待客をフランス在住の人に限定したい理由は、そのあたりにあるように思います。

簡単に思いつくのは、フランス在住の顧客リストがほしいということでしょう。

しかしこれは「フランスで結婚」というキーワードをドイツ語、英語、日本語で検索したわたしから言わせれば、奇妙です。なぜなら、フランスでのレセプションはものすごく人気があるからです。なんだったらそれぞれの言語圏にそれ専用のエージェントがあります。現地企業だって、このパイの取り分を狙わないはずがないのです。

そうだとするとむしろ、ウェディングフェアの主催者としては優良外国人招待客のリストだって用意するべきなように思われます。(なんだったら、そのリストは「プレミアム出展者限定」とかいうカテゴリ分けで高く売れそうです。)

こういう風に考えてみると主催者が何を狙って、フランス在住者限定の招待イベントにしているかが、よりわからなくなります。

ふむ。

なにはともあれ、わたしは行くぞ。ブログに書くぞ。おほほ。

Odai「行きたい場所」

*1:ここから先はよそのSNSに投稿した内容を思い出しながら書いています。

相手の興味関心事を自分の関心事にする話

先日同僚と話したことを反芻する今週の後半です。

 

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相手の関心事を自分の関心事にする

中でもしみじみとしたことが、「あなたのパートナーが日本に住むことになったら、あなたは、相手の関心事をすべて自分の関心事にしなくてはなりません」と言われたことでした。それなんぞという顔をしていたのでしょう。話は簡単なことから始まりました。

「病院に行くでしょう。あなたのパートナーの持病や、婦人科関係のことがらについて、日本語で理解していますか。」なるほど。それは理解しておいた方がいいですよね。「日本語で理解したら、それを全部英語なりロシア語なりにできますか。」たしかに、理解しただけじゃ足りないですものね。

 

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名前のわからぬ花


「彼女の趣味についてはどうですか。彼女の好きなことについて日本語で理解していますか。それをすぐさま英語に直せますか。例えば、わたしは花が好きですけれど、わたしの夫は最初のうち、街で見る花について何もしりませんでした。これではダメなのです。」なるほど。好きなことを続けたければ、わたしの趣味だけじゃなくて、相手の趣味にも興味を持つ必要がありますね。

同僚はさらに言います。「どこに行けば、ロシア語をしゃべる人の良いコミュニティがあるか知っていますか。そのコミュニティの雰囲気が、あなたのフィアンセに合うかどうか知っていますか。」……だんだん難しくなってきました。敵を知り己を知れば百戦危うからずと言ったり、言わなかったりしますが、敵も味方も自分もいっぺんに把握しないと危うい戦いになりそうです。

生活は続いていくこと

「17年やってるけれど、国際結婚は簡単じゃないですよ」と同僚は言います。たぶん、とても正直な感想なのだと思います。そして想像するにその難しさのひとつは、彼女が日本に来る前の生活を途切れさせないことの難しさにあるのではないかな、と思います*1

Aさんとわたしがどこに住むにせよ、どちらかは(もしかしたら両方が)全く知らない場所に住むわけです。そのストレスを解消しようにも、ストレスを共有したり解消したりできる場所もわからないし、自分の好きなことをどう表現していいかもわからない。それでも生活は続いていくのです。

結局、生活を続けるために必要なインフラの1つにパートナーはならなくてはならない。そういうことなのかもしれません。

*1:これは国際結婚にだけ特有なことではないのかもしれませんけれど、国際結婚に伴う国際移住だとよりショックが大きいことなのではないかと思うのでした。

同僚の話

カナダ人の同僚に夏はどこで過ごすかを訊かれましたので、「フィアンセに会いにパリに行きますよ」と申し上げたところ、国際結婚の話を15分でいっぱいしてくれました。普段はとてもおとなしいタイプの同僚が急にアクティブに話をしてくれるので少し面食らいましたが、聞いてみるとかなり貴重な話です。

なにより(国際結婚をしている友人や知り合いは何組かいるのですが)日本で外国人として暮らす女性の観点ははじめてだったので、とても新鮮でした。

簡単じゃない

彼女が15分間で何度も強調したことは、「国際結婚は簡単じゃないよ」ということでした。「だから諦めろ」ということではなくて、「作戦を練れ」というタイプの言い方でした。それを聞いていると、「簡単じゃない」とか「難しい」ということを言われながら、とても勇気づけられました。

 

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作戦が必要であることに気がついていないわけではありませんでしたが、たしかにどうやら国際結婚には非常に周到な作戦と準備がいりそうです。「例えばね、例外的事務手続きのローカルルールがたくさんあって、そこでミスったわたしたちは、2年くらい裁判所通いした」とか言われると、細目のわたしでも目がまんまるになります。「リーガルフィはやばいから。」……お、おう。

住む場所についての観点

とりわけわたしに(もしかしたらAさんにも)欠けている観点として、「住む場所は、子どもを育てたい場所で決めろ」というアドバイスでした。

あとはどうにでもなるとまでは言わないのでしょうけれど、子どもをどこで育てたいかはたしかに重要なことかもしれません。わたしは転校ばかりしている子ども時代でしたので、なんだかよくわかりませんが、どうやら子どもというのはあまり環境を変えずにいるほうが楽に生活できるようです。

これからブログにしようじゃない

これ以外にも日常生活についての面白いキーワードをいくつも教わりました。「17年結婚していると、色々あるよー」とにっこりと言う同僚の目が、あまり笑っていなかったので、秋にまた再会したらまた話を伺わなくては*1

たぶんこれから彼女から教わったこと(とわたしが考えたこと)を少しずつ書いていきたいと思います。

*1:どうやら、同僚とご友人が、日本に在住する外国人配偶者をサポートするフォーラムを運営しているようなので、この話は絶対に伺っておこうと思います。

日本語の会話帳の話

Aさんのご両親が、日本に来てくださることになりました。

せっかく来てくださるのだから、まだ先だけど少しずつ気分を盛り上げて差し上げたい。

日本語への興味

Aさんのお母さんは、日本語に興味があるようで、たまにAさんに日本語(をキリル文字で音訳して)メッセージを送ってくれるようです。そのスピードがわたしがロシア語を学ぶスピードよりも速いので、ちょっと悔しいですが、日本語に興味を持ってもらえるのは、嬉しいことです。

 

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日本語に興味があるお母さんのために、実益を兼ねて、何かプレゼントするのであれば、やはり日本語の会話帳ではないでしょうか。

という訳でAさんに、「お母さんに会話帳いるか訊いてみてくださいな」とお願いしてみました。

そうしたら、お母さんから日本語の伝言が返ってきました。

 

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なるほど、こうやって音訳するんですね。勉強になります。

最適な会話帳を探せ

ただし「全部ローマ字に音訳されているものじゃなくてはダメだからね」とは、Aさんのアドバイスです。

まあそうですよね。「ひらがなを勉強してください」とは言えません。むしろローマ字で覚えたフレーズが通じる経験をしてから、ひらがなを覚えたくなるのが、理想です。

がってん承知。

では、ローマ字で会話できる会話帳を東京で探しましょうじゃない。

できれば絵が多くて、分かり易いものが望ましいように思います。わたしがロシア旅行で使った「旅の指差し」シリーズはもしかしたら便利かもしれません*1

 

旅の指さし会話帳21 JAPAN [英語版/English Edition](日本語)

旅の指さし会話帳21 JAPAN [英語版/English Edition](日本語)

 

 

新しい課題にワクワクいたしますよ。来週にでも、大きい本屋さんに出かけてみようと思います。

*1:もっとも、わたしはAさんがいたので、ほとんどロシア語を使う場面がありませんでした。唯一の例外は食堂でしたが、忙しい食堂のカウンターで本を取り出す訳にはいかないので、Aさんに必要なフレーズを教えてもらって、それを「だんごどっこいしょ」方式で利用していました。

 

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料亭の話

急展開の末、家族・友人へのお披露目が東京で開催されることになりました。

 

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お披露目だけで少人数の会を開催できる場所はどこだろう。できれば、日本風の場所*1が喜ばれるのではないかしら。Aさんとわたしはそう思いました。何しろ、お城に対抗したい気持ちがありますから、なにか「東京らしい」ものがほしいのです。

 

 

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料亭

そう思って考えると、昔の東京風はどうだろうと思いつきました。別に歴史家でもないので、間違えているかもしれないのですが、わたしの印象では昔の結婚って祝言を挙げたあと、ぞろぞろ行列して近くの料亭に繰り出していた気がします。

行列と祝言はしないけれども、お披露目用にもしかしたら、今でも料亭には丁度良いサイズの部屋があるのではないかしら。そう思ってみました。

調べてみたら、少人数でやる披露宴(場合によっては式も)を受け入れている料亭はたくさんあることがわかりました。中には非常に伝統ある料亭もウェディングフェアを行っていたりします。

では、こういう場所で何かを開催する場合は、どういう条件が必要になるでしょうか。考えてみました。

条件

お座敷

ただし、わたし側の家族も含めて、今回集まる人々はお座敷に正座・胡座は難しいです。わたしだって無理です。ということは、お座敷に椅子とテーブルを入れてくれる場合でなくてはなりません。

料理

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三陸で頂いた懐石

 

料理も懐石風になりそうで、それはいいことですが、それでも正統な懐石だと少し難しい。ヨーロッパからの参加者にとって味付けがエキゾチック過ぎても難しいですし、生の食材も避けたいとなると*2、調理場にはかなりの工夫をお願いすることになります。これだけの条件に対応してくださるかどうか。対応して頂いて、わたし達の予算の範囲内に収まるのか……少し難しいかもしれません*3

この辺りはどこを会場にしようが生じる問題なので、実際に候補を挙げてから、そこに対応可能かどうか相談するしかありません。

英語

東京開催、しかも伝統寄りの場所での開催において一番の問題になりそうなのは、英語対応です。全員の方が英語を完璧に理解する必要はありませんが、お品書きに簡単な英語が出ていれば嬉しいです*4

一方でオリンピック需要があった直後に開催したいのですから、わたし達が初めての経験になって、会場がパニックになるということもないのではないかと期待したいです。

これも事前の問い合わせの上、Aさんと一緒に面談をお願いするしかないように思います。

 

*1:そうでなければ、逆に都会のど真ん中、高層ビルのレストランなんかも東京っぽいとは思いますので、そういうのも探してみましょう。

*2:

 

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*3:大手のホテルには経験があるのかもしれないなと思います。

*4:こういうことでも、大手ホテルに一日の長があるのでしょう。

登録できない話

結局フランスでは披露宴をしないことになりましたけれど、それでも予定通りフランスのウェディングフェアには行ってみたいと思うのです。Aさんは(わたしに内緒で)ドレスを選ぶのでしょうし*1、わたしはこのブログの記事のタネがほしい*2。そして何よりも、こんな楽しそうなイベントには、婚約中にしか行けないわけです。

問題

わたしがパリに滞在中にみつけたウェディングフェアは、無料の招待状というのを手に入れないといけません。要するに、顧客データベースを作成して、スポンサー企業に売り込もうということでしょうけれど、「まあそのくらいのことは文句は言うまい」と思いましたので、週末に、登録しようとしてみました。

 

www.lesitedumariage.com

 

携帯電話番号と居住地の郵便番号の登録が必須なのに、わたしの日本の電話番号と郵便番号では登録できないのです。郵便番号は、Aさんのところにしたのですが、携帯電話は問題です。さすがに勝手にAさんの番号を登録するわけにもいきません。できればわたしの携帯電話番号を登録したいものです。ところが、国際番号をつけても登録できない。フランスの電話番号の記法に合わせて、2桁ずつ数字を区切って並べてみても登録できない……どうやら、フランス国内の番号しか対応していないようなのです。

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会場は路面電車の停留所が最寄り


国際都市パリの巨大なフェアで、外国の電話番号を持つ人が来ないと前提するとか、一体どういう考え方をしているのでしょう。もちろん、フランス国内の企業スポンサーからしても、国外からの優良顧客リストは魅力的じゃないのでしょうか。

なんだったら、Eメールでも書いて文句を言いたいところですけれど、まあそんなことをしてもシステムは変わらないでしょう。「むきー」となりながら、しようがないのでAさんに「登録してみてくれませんか」とお願いすることになりました。

*1:わたしは興味の無いフリをしなくてはならないのです。

 

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*2:

 

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