Transferwiseと日本の話
日本からの国外送金を安くするための方法としてのTransferwiseの話を夏に書きました。
正直日本からの銀行送金は高すぎるので、こういう仕組みがあることは嬉しく思います。
今回はTransferwiseで以前紹介しなかった機能と、そこにある罠について書いてみようと思います。
ボーダレス口座
Transferwiseのアカウントを作成したときはブログの記事にしなかったのですが、Transferwiseには、ボーダレス口座という非常に便利な機能があります。
これを登録すると、(日本はだめですが)世界中の多くの国の口座番号が手に入ります。ということは世界中からの入金を相手に国内振込料金でお願いすることができるわけです。欧州のIBANのついた口座についてはN26銀行がありますが*1、「アメリカやイギリスの口座番号もあったらいつか役に立つかしら」とわくわくしておりました。
現実にはおこらなくても、可能性があると嬉しい……わたしにはそういうところがあるです。
ちなみに欧州圏に住んでいると、このボーダレス口座のデビットカードを作成することも無料でできますし、発行されたデビットカードで日本円の引き落としを行うこともできます。
口座閉鎖
ところが、わたしのボーダレス口座が先日閉鎖されてしまいました。Eメールが届いたとき、思わず目を疑いましたが、間違いなく「すまんが、口座を閉鎖しましたぜ」と書かれています。
これで、口座に入金する手続きは一切不可能になりました。
日本のせい
理由は住所を日本の住民票登録地に変更したことです。どうやら日本を住所地にするとボーダレス口座は使えないようです。これはとても残念です。きっと色々な規制があるせいでしょうけれど(そしてそれらの規制には理由があるのでしょうけれども)日本に住んでいるとさまざまな金融商品が不便に不便になっていく方向に発展しているような気がしてなりません*2。
今後ボーダレス口座を使う用事ができた場合は、Aさんの居住地を住所登録するしかないのでしょうか。しかしそれも、いつかはAさんが東京に越してくることを考えると、あまり長期的な戦略とは言えないですよね。(もっともこういう業界はどんどん情勢が変わるのでしょうから、あまり「長期戦略を」とか言わない方が賢いのかもしれません。試しては捨てる。試しては捨てる……そういうことになりそうです。)
まとめ
Transferwiseのボーダレス口座を使って入金を受けることは、日本に住所地がある場合は不可能です。