ミュンヘンにひとりで出かける週末の話
今週のお題「夏休み」
今回の滞在は丸1ヶ月です。狭いワンルームのアパート(フランスで「ストゥディオ」と呼ばれるもの)に2人で暮らす毎日が続きます。もちろんAさんは平日お仕事で、わたしだけがアパートを使えるのですけれど、平日の夕方から朝まで(そして週末)は常に一緒です。
ミュンヘンに行こう
そんなとき、ミュンヘンの友人から「君の滞在中に休みが取れそうだ」と言われました。「パリで時間が取れそうかしら」と訊かれましたが、彼は昨年の夏休みもパリに来てくれたし、実は今年の1月にも日本に来てくれていたのです。それなのにまた旅行でこちらに呼びつけるのも悪い。それにもうしばらくバイエルン州にもでかけてませんので、「ミュンヘンにお邪魔してもいいかしら」と問い返してみました。「お、来るか」と彼も嬉しそうです。
「2人で行けたらいいのだけど、Aさんに訊いてみる」と言うと、「うちは2人なら全然問題なく泊まれる」と、彼。ではそういうことにして、ミュンヘン行きを決定しました。
仕事から帰ったAさんにWhatsAppで、こういうことになりましたと報告し、一緒にミュンヘンに出かけようぜとお誘いしたところ、予想外の返事が返ってきました。
「あなた1人で行っておいでよ」
あれま。そりゃまた何でかねと聞き返してみると、最初の理由は2人でドイツ語で会話する方が楽でしょうとのこと。そんなものかしらね、と思いながら更に聞いていると、「あとアパートを1人で使える週末があった方がいい」とも言うのでした*1。
独りの時間
そこではたと気がつきました。これは大事な話だぞ、と。
わたしたちは、お互いの家に行くとき、なるべく旅行ではなくて生活しようとしているのでした。
日常生活するということは、カップルだからといっていつでも相手の影法師のように一緒にいるのではなくて、ちゃんと自分の時間と相手との時間のバランスをとって生活することでもあるのでしょう。
わたしもAさんと付き合う前からの欧州在住の友人を大事にすべきですし、Aさんも自分の部屋での自分の生活を大事にしなくてはなりません。
1ヶ月というのは、1年の12分の1です。それだけの時間を過ごすならば、そういうことにも気を配らなくてはやっていけません。
Aさんのおかげで、今回もまた良いことに気がつきました。
遠足の準備
こうなればわたしの仕事は、ドイツ語を喋り倒す週末を楽しむことです。早速仕事先に向かう通勤電車の中で、わたしは航空券を一人分取り、WhatsApp越しにミュンヘンの友人との週末の計画を練るのでした。
んまいビール飲むよ。んまいご飯食べて、久しぶりにバイエルン州の山ん中歩いて、できれば、コメディの舞台なんか見られたら最高だなあ。
*1:なにより、「あなたがいると部屋が乱雑になるから、わたし好みにちゃんと整理整頓する時間がほしい」のだそうです。ぐぅの音もでません。