手に入らないお気に入り
夏のフランス滞在のときに持ち帰ったシャンプーのストックがなくなりました。何本か買って帰ったのですが、半年が過ぎてとうとう在庫切れ。前回Aさんが東京に来たときに、「まだ在庫はあるから良いや」と追加を頼まなかったのがつくづく悔やまれます。
という訳で、近々やってくる予定のAさんにおつかいをお願いしました。
こだわりを持たないこと
お願いが聞き入れられるかどうかに寄らず、おつかいのお願いには敗北感があります。ちょっと前まで目指していた、わたしらしい生き方に反するように思うからです。
わたしはこれまで割と「わたしはどこでも生きていくことができらようでいたい」と思っていました。現実にはそんなことできっこないですけれど、目標はそうでした。どこに行っても現地のものに体を合わせることができることは、そのような目標に近づくための条件のように感じていました。
しかし気づくと、わたしにはお気に入りのコンピュータシステムがあり、お気に入りのスマートフォンがあり、お気に入りの日本語環境なSNSがあり、シャンプーも使いたいものができました。どれも「ここでは使えませんので、こちらを使ってください」と言われたら、困惑します。
こだわりは必ずしも良いことではない。そのことに気がついているのに、無駄なこだわりを持ってしまう。悲しいことです。
お気に入りのシャンプー
さらに悲しいことは、わたしがシャンプーに依存しつつある理由です。これを使うとフケが出にくいんです。実は乾燥するとフケが出やすい頭皮なので、フケ予防の薬用シャンプーを使用しているのですが、日本で見つけたものは香りが今ひとつで困っていたのです。
そんなときにAさんが、「薬用シャンプーだっあらフランスに良いブランドがあるよ」と言いました。なるほど、それはありがたいねとスーパーの売り場で見つけたのが、ラロッシュポゼのケリウムでした。
これはわたしの頭皮に合っているだけではなく、ほとんど匂いがせずに、洗い上がりもなかなかに快適です。ものぐさなもので、正直、今までシャンプーなど基本的にみんな一緒だろうと思っておりました。でも当たり前ですが、それぞれ少しずつ違いがあります。そしてその違いにピッタリはまり込んでしまったようです。
日本にもラロッシュポゼの公式サイトはありますが、残念ながらケリウムシリーズの展開はありません。しばらくは行ったり来たりする際に持ち込むことになりそうです。