座持ちの話
見世物になりたくない
小さなお披露目の会をすることにしたわたし達ですけれど、(そんなに知り合いがいないということは措いておいても)小規模にやりたい理由の1つが、わたし達が見世物になりたくないということにあります。(もちろんそんな予算はありませんけれど)Aさんが一時期ハマっていたようなリアリティTVのようなことはしたくないのです。
ちょうどそう思っていたところに、次のような記述を見つけて、思わずとても深くうなずいてしまいました。
そして、花嫁の手紙も本心ではやりたくない私。やりたくないよ~~、そりゃ感謝を伝えるいい機会だけど、私自身がそういうコンテンツになることに抵抗を感じる
ブーケと中間見積と動画撮影について - アラサーオタク結婚準備ブログ
もちろんわたし達は言語の問題がありますので、感謝の手紙はやりません。感謝の手紙を通訳したら、それは国際会議で、全然感動もへったくれもなくなります。しかし問題は感謝の手紙にあるのではなくて、個人的な部分をコンテンツとして消費されることへの不安というか不満です。
わたし達が結婚するということについては、もちろん、色んな人に受け入れて頂くことも大事なことですから、ちゃんと型どおりにお披露目をすることは良いことだと思うのです。
それでも色んな人に受け入れてもらえるためであったとしても、わたし達の個人的な感情的部分を演出付きで消費してもらいたくはないのです。
座持ちのことを考える
それでも分かってはいるんです。座持ちのことを考えたら、何かやらなくてはならない。写真に取りやすいこと(たとえば、2人で和装して出てみるとか)は考えないといけない、と。そういうこともないと1万kmも離れたところからやってきた人にとっては、ちょっと美味しいものを食べさせられただけでなんにもエンターテイメント要素がない会になりますし、それはとてもがっかりするでしょう。
新井素子の『結婚物語』にも、ケーキカットとキャンドルサービスをしないと座持ちしないという話が出てきますが、「人を呼ぶというのは座持ちのことも考えることでもあるのだ」と言われれば、わたしだって不承不承同意せざるを得ないのです。
座持ちの問題を考えると全くわたしにはどうしていいのやら見当もつきません。もういっそのこと、座持ちしないお披露目など無しにしてしまえば良いのではないか……と思わないでもないです*1。
挨拶だけでつなげるのか
どうしても困ったら、少人数だから全員に何か一言言ってもらえばなんとかなるような気がしますが、「それをやるにしても、その通訳をわたし達がしたらおかしい 」とわたしの飲み友達は強固に主張します。そういうものかしら。
座持ちの問題は日本だけではない模様
ちなみに、座持ちの問題は日本だけではないようです。例えば、アメリカの結婚関係の掲示板を読んでいると、「ダンスをしないと座持ちがしない」という記述が多く出てきます。アメリカやドイツやロシアの結婚披露宴は夜通し行われるので、どうやらDJを雇ってダンスフロアを作るのが普通のようです*2。そしてこれを「したくないんだけど」という相談者が一定数いるのですが、そのような相談者に対して必ず挙げられる反論が「座持ち」です。