ふるさとの味の話
ドイツから友人たちが訪ねてきてくれた週末でした。
嬉しいお土産
お土産にわたしがいた街のビールをもらいました。いわばドイツのふるさとの味です。
ドイツは多くの街にまだ小さな醸造所があります。わたしのいた街にもあります。そしてそういう小さな醸造所のビールは、その街を出ると(場合によっては隣街でも)もはやほとんど手に入らないことになるのです。ということは東京は言うまでもなく、パリでもこのビールは手に入りません。
わたしのドイツの生活は、このビールとともにありました。仕事明けに独りの部屋で飲んだり、スタジアムで騒ぎながら飲んだり、友人とわいわい飲んだり……
そんな思い出の味を、気にかけて持ってきてくれた友人の気持ちがとても嬉しいのでした。
ひとりじめ
昨晩作業のあとの散歩をして、部屋に戻って早速ビールの栓を開けました。Aさんとシェアして飲もうかなと思っていたのですが、Aさんはキリッとギネスの缶を取り出して、「まあそれはあなたが飲んだほうがいいと思う。思い出の味なんでしょ」と言うのでした。
確かに思い出の味ですし、Aさんの好きなスタウトタイプでもないので*1、ありがたくひとりじめすることにしました。本当はグラスにちゃんと注いで飲むのが本式なのでしょうけれど、このビールは瓶から直接飲む習慣ですので、お行儀悪く瓶から頂戴しました。
いやぁ、美味しかったです。いつかまた、あの街に戻れたらなと思った夜でした。