人見知りと非常口座席
パリ・シャルルドゴールから東京・羽田空港まで直行便で12時間かかります*1。もう皆さんご存知だと思いますが、エコノミークラスにもそういう席があるのです。それが非常口座席です。
非常口座席の魅力
足が伸ばせる
わたしはエコノミークラスにしか乗れません。それでも短足なので、通常の席でも脚元にそれほど困ることはありません。それでも叶うことならば、足を思いっきり伸ばして12時間を過ごしたいです。その意味で、非常口座席(もしくはエマージェンシーシート)は魅力的です*2。
トイレに行きやすい
トイレに出るときに隣の人をどかさなくていいところも素敵です。
非常口座席の欠点
非常口座席の利点は言うまでもないのですが、非常口座席には、欠点もあります。普通の人にとっての欠点は、
- 窓がない
- 離着陸時に機内エンターテイメントが使えない
- トイレに行きたい人や散歩の人が目の前をウロウロする
- いざというときに支援しないといけない緊張感
というものでしょうけれど、わたしはこれはそれほど気になりません。
非常口座席の社交
むしろわたしが非常口座席を割り当ててもらったときに感じる辛さは、離着陸時に目の前に座っているキャビンアテンダントの方の社交性です。
人が嫌いでキャビンアテンダントをなさる方はいないでしょうから、皆さん割とお話好きなように感じます。そして離着陸の際には、にこやかに搭乗客と会話を交わすのをお仕事の一部と考えていらっしゃる方も少なからずいらっしゃいます。
やり過ごし方を知りたい
わたしは人見知りなので*3、このにこやかで軽妙な会話があまり得意ではありません。12時間の飛行時間のほんの一部なのでやり過ごしていますが、あの時間がなければ良いのにと思います。
だいたいわたしが飛行機に乗る際は、全力で脱力しているか*4、出張などで頭の中でがぐるぐるしているので、思わずつっけんどんな回答をしてしまったりもします。そして罪悪感に駆られます。
この時間を心軽くやり過ごす技術が、わたしは欲しい。しみじみとそう思います。そんな技術なしに、わたしは11時間の快楽と、1時間の苦手な時間を天秤にかけながら、毎回チェックインサイトで非常に座席を探すのです。