CDG-HNDな遠距離国際恋愛日記

パリと東京。Aさんとわたし。

氏についての話

昨日Aさんとファミリーネームの話になりました。話題を振ったのは、もちろん、昨日の東京地裁での判決があったからです。

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 この訴訟が面白いのは、民法*1じゃなくて戸籍法を改正することで日本国籍保有者同士の法律婚で選択的夫婦別姓制度を実現できるということにありました。(が、それは東京地裁には「原告側が用いた民法上の氏と、戸籍法の上の氏を区別する論法に対して、独自の見解で採用することはできない」と退けました。)

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この訴訟の原告がなした論点は、わたし達にも関わる論点でした。なぜ「民法上の氏と、戸籍法の上の氏を区別」することができるかというと、わたしがAさんと法律婚をする場合、わたしには姓を選ぶことができ、またわたしが姓を変更した場合は離婚時(については考えたくないですが)に姓を元に戻すことができるのです。

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さて、わたし達にとっての話題は、デフォルト状態で別姓を取るか、手続きをして同姓にするかです。

わたしの好みは別姓か同じにするならダブルネームが良いのですが、Aさんはどう思うのか(そしてAさんの故国の習慣はどうなのか)は興味があるところです。どうやら、Aさんも別姓が良い模様*2。というわけで、今の所、わたし達の希望は一致していることがわかりました。よかったよかった。

「でもさ、なんでダブルネームなの」とAさんは訊きます。「そうね、なんでだろうね。というか、Aさんの姓に変えて通称で仕事をするのだって、別に構わないんじゃないか*3とは思うのですけれど」とわたし。「まぢか」。「まあ別姓以外はそんなに深く考えたわけじゃないです」。

我々はどこかで一緒に住むためにはおそらく法律婚をしなくてはなりません。しかし法律上の保護をうけるためには色々考えることがあるのだなあと思うのです。

*1:民法750条についての最高裁判所の判決については、以下を参照。民法第750条と選択的夫婦別氏制度導入の是非 | kasiko[カシコ]

*2:ちなみにロシアでは、姓も名も父称も自由に変更可能なようです。夫婦別姓だけじゃ甘い!フルネームは2500円で変えられる - Sputnik 日本

*3:とはいえ、男性語尾と女性語尾があるような言語の姓を採用するにはどうしたらいいか、実は知らないのですが。